ポキポキ音の正体

  • ポキポキ

カイロプラクティックの施術を受けると、ポキポキと鳴ることがよくあります。
「なぜ関節がポキポキ鳴るんですか?」
とよく聞かれます。

その説のひとつに「キャビテーションノイズ説」というのがあります。

関節の中は、関節液という液体に満たされているのですが、関節に急激な圧力をかけると、陰圧がかかり関節包内に気泡ができて、それが弾けるときにあのポキッ!という音が鳴る、というのです。

この説の最大の弱点とされていたのが、物理学者によると
「小さな関節の中の気泡で、あんな大きな音は物理学的にありえねえ!」
ということだったのです。

ところが2018年に、興味深い論文が発表されました

「仏エコール・ポリテクニークと米スタンフォード大学の研究チームは、幾何学的に表現した関節と数理モデルを用いて、関節音の発生に至る現象のシミュレーションを行った」

ということですが、正直なんのことやらよく分かりません(笑)。

要するにその研究の結果としては、関節内の小さな気泡でもあんな大きな音になることは数学的にはあり得る、ということを証明したのです。
物理学的にあり得ないのに、数学的にあり得るっていうのが院長にはちょっとよく分からないのですが、とにかく、大きな発見であります。

この発見により、ポキポキ音の正体は関節の中で炭酸ガスが発泡しているということでほぼ正しいだろう、ということになりました。

なお、よくある間違いなのですが、私たちカイロプラクターは決して「ポキポキ鳴らして治している」わけではありません。関節にスラストという矯正をかけるときに「結果として鳴ることがある」ものなのです。つまりポキポキ音は、ただの自然現象に過ぎないのです。